「プラスチックのまな板って体に悪いって本当?」
「木のまな板は不衛生になりやすいのが心配」
まな板の素材選びで迷っていませんか?木製とプラスチック製にはそれぞれ良い面・悪い面があり、安全性や手入れ方法も大きく異なります。
この記事では、木とプラスチックのまな板はどっちが良いかを比較し、それぞれのメリットやデメリット、どんな人におすすめかをわかりやすく解説していきます。
結論として、どっちが良いかは使う人のライフスタイルや何を求めているかによって大きく左右されます。
木製まな板は包丁に優しく疲れにくい一方、手入れが必要です。プラスチック製は手軽に使える反面、マイクロプラスチックの発生や刃こぼれのリスクがあります。
こうした特徴を理解したうえで、自分に合う素材を購入することが大切です。
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木とプラスチック製まな板のメリット・デメリット
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自分の料理スタイルや価値観に最適なまな板の種類
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木・プラ製それぞれの具体的な人気商品や購入候補
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素材ごとの正しい手入れ方法や安全に使うための注意点
まな板は木とプラスチックどっちがいい?徹底比較で違いを解説
- どっちがいい?素材別おすすめできる人の特徴
- 木とプラスチックのまな板を徹底比較|7つのポイント
- 木のまな板おすすめ3選
- プラスチック製まな板おすすめ3選
- ゴム製まな板おすすめ3選
どっちがいい?素材別おすすめできる人の特徴
早速ですが、まな板は木とプラスチックどっちがいいのでしょう?
答えは、例えば「木が良い、プラスチックがダメ」と言うわけではなく、それぞれに長所と短所があり、ライフスタイルや求めるものによって最適な一枚は変わると言えます。
ここからは、素材別におすすめできる人の特徴をお伝えしていきます。
木のまな板をおすすめできる人の特徴
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料理が好きで調理道具にこだわりたい
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包丁の切れ味を長持ちさせたい
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大切な包丁を長く使いたい
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「トントン」という調理音や
木の温もりを楽しみながら料理したい -
手入れの手間を道具を育てる楽しみと感じる
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削り直しなどをして一つの道具を長く大切に使いたい
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マイクロプラスチックなど化学物質の安全性を重視する
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天然素材の温かみや上質な雰囲気を取り入れたい
このような方は、木のまな板が満足できる選択肢になるはずです。
プラスチックのまな板をおすすめできる人の特徴
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調理や後片付けの手間を省きたい
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手軽さを最優先する
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食洗機や漂白剤を使って衛生管理を簡単に行いたい
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まな板は消耗品と考え汚れたら気軽に買い替えたい
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初期費用を抑えて安価なまな板を探している
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肉用、野菜用など、食材ごとにまな板を色分けして使いたい
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料理初心者でまずはお手頃なまな板から試したい
このような方は、プラスチックのまな板が良いはずです。
木とプラスチックのまな板を徹底比較|7つのポイント
では次に、木とプラスチック、どちらのまな板を選ぶか決めるために、以下の7つのポイントで比較をしてみましょう。
- 刃当たり
- 衛生面
- 安全性
- 耐久性
- 価格
- 使い勝手
- デザイン
それぞれの特徴を理解することで、ライフスタイルに合ったまな板が見えてきます。
刃当たり(包丁への優しさ)
木製は素材が柔らかいため、包丁の刃を優しく受け止め、切れ味を長持ちさせます。
一方、硬いプラスチック製は、包丁の刃が当たるたびに少しずつ刃先を摩耗させ、刃こぼれの原因になる場合があります。
大切な包丁を長く使いたい方には、木製が向いています。
衛生面(手入れのしやすさ)
プラスチック製は水分を吸収せず、食洗機や漂白剤が使えるため、手入れが非常に簡単です。
木製は、使用後にしっかり乾燥させる必要があり、湿ったままだとカビの原因になります。そのため、手入れのしやすさに関しては、プラスチック製に軍配が上がります。
ただし、ヒノキなど抗菌作用のある木材は、素材そのものが菌の繁殖を抑える力を持っています。
安全性(体への影響)
近年、プラスチック製のまな板を包丁で削ることで発生する「マイクロプラスチック」の健康への影響が懸念されています。
その点、自然素材である木製のまな板は、安全性(安心感)が高いと言えます。小さなお子さんがいるご家庭では、特に気になるポイントかもしれません。
耐久性(長く使えるか)
プラスチック製は傷が深くなると、その溝に汚れが溜まり雑菌が繁殖しやすくなるため、定期的な買い替えが推奨されます。
木製まな板は、表面の傷や黒ずみが気になってきたら、カンナやサンドペーパーで削り直すことで、長く清潔に使い続けられます。
使い方やメンテナンス次第ですが、耐久性に関しては、木製が良いと言えます。
価格(コストパフォーマンス)
初期費用はプラスチック製の方が圧倒的に安価です。
しかし、数年おきに買い替えることを考えると、一度購入すれば長く使える木製の方が、結果的にコストパフォーマンスが良くなる可能性もあります。
使い勝手(重さ・収納)
プラスチック製は薄くて軽い製品が多く、持ち運びや収納が楽です。木製は厚みと重さがあるため安定感がありますが、その分、洗うときや収納時に少し力が必要です。
このあたりは、使う人の環境や感覚に大きく左右されます。
見た目(デザイン性)
木製のまな板は、キッチンに温かみと上質な雰囲気を与えてくれます。プラスチック製はカラーバリエーションが豊富で、食材ごとに色分けして使うなど、機能的な使い方が可能です。
見た目やデザイン性に関しても、人それぞれの感覚に依存するでしょう。
まとめると以下のようになります。
木製 | プラスチック製 | 備考 | |
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刃当たり | ◯ | ✗ | 木製は刃に優しく、プラスチック製は刃を傷めやすい。 |
衛生面 | △ | ◯ | プラスチック製は食洗機・漂白剤が使え手軽。木製は乾燥など丁寧な手入れが必要。 |
安全性 | ◯ | ✗ | 木製は自然素材で安心。プラスチック製はマイクロプラスチック発生の懸念がある。 |
耐久性 | ◯ | ✗ | 木製は削り直しで長く使える。プラスチック製は傷が深くなると買い替え推奨。 |
価格 | △ | ◯ | 初期費用はプラスチック製が安い。長期的に見ると木製の方がお得な場合も。 |
使い勝手 | △ | ◯ | プラスチック製は軽くて扱いやすい。木製は重いが安定感がある。 |
デザイン性 | △ | △ | 木製は温かみのある雰囲気。プラスチック製は色の種類が豊富。好みによる。 |
おすすめできる木製まな板3選
ではここからは、おすすめできる木製のまな板を厳選して3種類ご紹介します。初めての一枚から、一生ものとして使える逸品まで、キッチンに合う一枚を見つけてください。
青森ヒバのまな板
カビや黒ずみを特に気にされる方には、抗菌力に優れた「青森ヒバ」のまな板がおすすめです。
青森ヒバに含まれる「ヒノキチオール」という成分は、他の木材と比較しても特に強い抗菌・防カビ効果を持つことで知られています。湿気の多い日本の気候でも、清潔な状態を保ちやすいのが最大の特徴です。
適度な厚みと重さがあり、調理中の安定感は抜群です。硬いカボチャなどを切る際も、まな板がズレることなく安心して作業に集中できます。
刃当たりが柔らかく、包丁の刃を傷めにくいのも魅力の一つです。
しっかりとした厚みがあるため、表面を削り直すメンテナンスをすれば、何年も長く使い続けることができます。多少値は張りますが、その価値は十分にある一枚です。
woodpecker いちょうの木のまな板
料理好きなら一度は憧れる、プロの料理人にも愛用者が多いのが「いちょう」の木のまな板です。
woodpeckerのまな板は、国産のいちょうの一枚板から作られており、その滑らかで美しい木肌が特徴です。いちょうの木は、他の木材にはない柔らかさと弾力性を持ち、包丁の刃を優しく受け止めてくれます。
特筆すべきは、その復元力の高さです。細かい包丁の傷であれば、木が持つ力で自然に元に戻ろうとします。また、油分を適度に含んでいるため水はけが良く、乾きが早いのもいちょうならではのメリットです。
手にした時の軽さや、使うほどに飴色に変化していく風合いも楽しめます。まさに「育てる」という表現がふさわしい、一生ものの道具となるでしょう。
エピキュリアン カッティングボード
天然木の繊維を合成し、高密度で圧縮する独自素材で作られたのが、エピキュリアンのカッティングボードです。
エピキュリアンの最大の魅力は、「薄さ」と「軽さ」です。
一番大きなサイズでも女性が片手で楽に持てるほどで、食材を切って鍋に移したり、洗ったりする際の取り回しが非常に快適です。
薄いので収納場所にも困らず、フックにかけて「見せる収納」もできます。
表面は非多孔質で水分や細菌の侵入をしっかり防ぐため、非常に衛生的。食洗機にも対応し、耐熱温度は176℃と非常に高いため、熱い鍋を置く鍋敷きとしても使用できます。
刃当たりは木製よりは硬めですが、包丁を傷めにくい適度な硬さを持っています。
スタイリッシュなデザインなので、チーズやフルーツをカットして、そのまま食卓にサーブしても素敵です。機能性とデザイン性の両方を求める方に試してほしいまな板です。
おすすめできるプラスチック製まな板
ではここからは、おすすめできるプラスチック製のまな板を厳選して3種類ご紹介します。様々な工夫が凝らされた機能性の高い製品を見ていきましょう。
Joseph Joseph ネストボード
肉、魚、野菜と、食材ごとにまな板を使い分けることは、食中毒予防の観点から非常に重要です。Joseph Josephの「ネストボード」は、大きさの異なるまな板が色分けされたセットになっており、直感的に使い分けができます。
ステンレス製のハンドルが付いたスタイリッシュなケースにすっきりと収納できるため、キッチンに出しっぱなしでも生活感が出にくいのが魅力です。
まな板同士が接触しないように、間隔を空けて収納できる設計になっており、通気性が良く乾燥しやすいのも衛生的です。
まな板の表面には凹凸加工が施され、包丁の傷が目立ちにくい工夫もされています。裏面には滑り止めが付いているため、調理中の安定感も申し分ありません。特に衛生面を重視する方や、小さなお子様がいるご家庭におすすめです。
山崎実業 tower マグネット抗菌まな板
キッチンの収納問題を解決してくれるのが、山崎実業の「tower」シリーズです。
「マグネット抗菌まな板」は、その名の通り、内部にマグネットが内蔵されており、冷蔵庫の側面やスチール製の壁面に貼り付けて収納できます。まな板スタンドを置くスペースがないご家庭や、調理台を広く使いたい方に最適な製品です。
浮かせて収納することで水切れが良く、乾燥しやすいため非常に衛生的です。まな板の四隅に脚が付いており、調理台に直接触れない構造になっているのも嬉しいポイントです。
SIAAマークを取得した抗菌仕様で、安心して使えます。シンプルで洗練されたデザインは、人気のtowerシリーズならでは。機能性とデザイン性を両立したい方におすすめです。
ゴム製まな板という第3の選択肢
木とプラスチック、どちらのまな板にも一長一短があり、一つに決めきれないという方もいるかもしれません。
そんな方には、両者の長所を併せ持った「ゴム製」のまな板をおすすめします。それぞれの素材の弱点をカバーする、魅力的な特徴を持っています。
ゴム製のまな板は、木のような優しい刃当たりと、プラスチックのような手入れのしやすさを両立した素材です。ゴムの適度な弾力が包丁の衝撃を吸収するため、刃を傷めにくく、手首への負担も軽減します。
それでいて、多くの製品が漂白剤や熱湯消毒に対応しており、衛生的に使えるのが大きなメリットです。吸水性が低く乾きが早いため、カビの心配も少ないです。
ただし、熱に弱い製品が多く、重さがある点はデメリットと言えます。
ゴム製のまな板がおすすめの人の特徴
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木の刃当たりの良さと手入れのしやすさ両方を求める
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包丁への優しさと衛生面を両立させたい
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調理中の安定感を重視し重さがあるまな板を好む
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カビや色移り傷に強く衛生的に長く使いたい
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木製やプラスチック製にない新しい選択肢を試したい
このような方は、ゴムのまな板を購入すると良いはずです。
おすすめできるゴム製まな板(エストラマー製)
では、ゴム製まな板のおすすめもチェックしていきましょう。
京セラ ブラックカッティングボード
日本メーカーの京セラが作るブラックカッティングボードは、機能性とデザイン性の高さが魅力のまな板です。
天然木粉を配合した合成ゴムを使用し、木のような優しい刃当たりを実現。それでいて、ゴムの持つ復元力により、深い傷がつきにくく、長くきれいな状態を保てます。
シックなブラックカラーは、食材の色がはっきりと見やすく、キッチンをおしゃれな空間に演出してくれます。
適度な重さで安定感があり、調理中に滑りにくいのもポイントです。
抗菌剤が配合されており、食洗機にも対応しているため、衛生管理も簡単。品質と見た目の両方にこだわりたい方におすすめの一枚です。
ビタクラフト 抗菌まな板
2つ目のおすすめは、ビタクラフトの抗菌まな板です。
厳密にはゴム製ではありませんが、木、プラスチック、ゴムのすべての利点を取り入れた「特殊エラストマー」という新素材を採用しています。
エラストマーという素材は、木製のようにソフトな刃当たりで、包丁にも手にも負担がかかりません。ゴムのように弾力があるため包丁傷がつきにくく、雑菌や臭いの原因となる食材カスが残りにくいのが特徴です。
また、特殊な抗菌剤が素材に練りこまれており、半永久的な抗菌効果が期待できます。
プラスチックのように軽く、水切れが抜群で、食洗機や熱湯消毒にも対応しており、手入れが非常に簡単です。
まさに、それぞれの素材の「いいとこ取り」を実現した、高機能な一枚と言えます。

木とプラスチックのまな板はどっち?疑問やメリットやデメリットを深堀り
ここからは、木製とプラスチック製まな板のメリット・デメリット、疑問点などをさらに深堀りしていきます。
もっと詳しく「木」と「プラスチック」の材質による違いを知りたい方は、参考にしてください。
- プラスチックまな板のメリット
- プラスチックまな板のデメリット
- 体に悪い?プラスチックまな板で考えられる危険性
- 木のまな板のメリット
- 木のまな板のデメリット
- 木のまな板は不衛生?カビさせない正しい使い方
プラスチックまな板のメリット
プラスチック製まな板のメリットは、圧倒的な「手軽さ」と「価格」にあります。
日々の料理や後片付けを少しでも楽にしたいと考える方にとって、プラスチック製まな板は非常に強力な味方です。
衛生管理が簡単
最大のメリットは、衛生管理がとても簡単な点です。
プラスチックは水分を吸収しない素材なので、洗った後の水切れが良く、すぐに乾きます。木製のように、カビを心配して乾かす手間がかかりません。
多くの製品が食器洗い乾燥機に対応しているため、使用後は他の食器と一緒に洗えて家事の時短にも繋がります。
しつこい汚れや着色、臭いが気になったときには、キッチン用の漂白剤で手軽に除菌できるのも嬉しいポイントです。
価格が手頃
木製やゴム製のまな板に比べて安価なため、初期費用を抑えたい方や、まずは試しに使ってみたいという方にもぴったりです。
傷や黒ずみが目立ってきたら、大きなためらいなく新しいものに交換できます。「まな板は消耗品」と割り切って、常に清潔な状態を保ちたいという考え方にもマッチします。
その他のメリット
軽量で扱いやすい点も日々の調理では重要です。薄くて軽い製品が多いため、調理スペースへの移動や、シンクで洗う際の取り回しも楽に行えます。
さらに、サイズや色のバリエーションが非常に豊富なので、肉用、魚用、野菜用と色違いで揃え、交差汚染を防ぐといった衛生的な使い分けがしやすいのもメリットです。
プラスチックまな板のデメリット
手軽さが魅力のプラスチック製まな板ですが、料理のしやすさや衛生面に関わる、刃当たりと傷のデメリットは、必ず知っておくべき重要なポイントです。
包丁への負担
プラスチック製のまな板は表面が硬いため、包丁の刃への負担が大きくなります。
硬いまな板の上で食材を切り続けると、包丁の刃先は少しずつ摩耗していきます。これが、切れ味が落ちる原因や、時には刃こぼれを引き起こす可能性につながります。
お気に入りの包丁や、切れ味を大切にしたい高価な包丁を使っている場合は、特に注意が必要な点です。
表面に傷がつきやすい
表面に傷がつきやすいという大きな欠点があります。毎日の調理で包丁が当たることで、まな板の表面には目に見えないほどの細かい傷が無数についていきます。
傷の中に食材のカスや水分が入り込むと、雑菌が繁殖する温床となってしまいます。スポンジでしっかり洗ったつもりでも、傷の奥深くに入り込んだ汚れや菌を完全に取り除くのは難しいと言われています。
黒ずみや黄ばみなど見た目が悪くなりやすい
傷は衛生面だけでなく、見た目にも影響を与えます。深い傷に食材の色素が沈着してしまい、黒ずみや黄ばみの原因となる場合があります。
漂白剤を使えばある程度は綺麗になりますが、新品同様の状態を保つのは困難です。
調理中に滑りやすい
さらに、調理中に滑りやすいという弱点もあります。特に薄型で軽量な製品は、切る力でまな板自体が動いてしまう場合があります。
濡れた布巾を下に敷くなどの対策が必要になるかもしれません。安全に調理するためにも、滑りやすさは無視できないデメリットと言えるでしょう。
体に悪い?プラスチックまな板で考えられる危険性
プラスチック製のまな板が「体に悪い」と言われる主な理由は、「マイクロプラスチック」の問題が関係しています。
調理の際に包丁でまな板を傷つけると、目には見えないほど微細なプラスチックの粒子が発生します。これらの粒子は、食材に付着し、食事を通して体内に取り込まれるリスクがあります。
プラスチックの粒子は体内で消化・分解されず、蓄積する可能性もあるのです。
ただし、マイクロプラスチックが人体に具体的にどのような影響を及ぼすかについては、まだ研究途中の段階で、はっきりとした結論は出ていません。
しかし、プラスチック粒子は環境中の有害な化学物質を吸着しやすい性質があるため、それらを体内に運び込んでしまう危険性が懸念されています。
もちろん、食品用として販売されているまな板は安全基準を満たした素材で作られています。
そのため、過度に心配する必要はありませんが、傷だらけのまな板を使い続けることは、マイクロプラスチックの発生量を増やす可能性があります。

木のまな板のメリット
木のまな板の大きなメリットは、包丁に優しい「刃当たり」と、素材自体が持つ「抗菌作用」にあります。
柔らかな刃当たり
木製まな板の最大の特徴は、包丁の刃を優しく受け止める、その柔らかな刃当たりです。
プラスチックの硬い表面とは異なり、木には適度な弾力があります。そのため、包丁の刃が傷みにくく、切れ味が長持ちします。
食材を切った時の「トントン」という心地よい音と感触は、手首への負担も少なく、長時間の調理でも疲れにくいと言われています。
刃当たりの良さは、大切な包丁を長く愛用したい方にとって見逃せないポイントです。また、木材によっては、浅い包丁傷であれば自己修復する復元力を持つ種類もあります。
抗菌力の高さ
衛生面で心配されがちな木製まな板ですが、実は天然の優れた抗菌作用を備えている点が大きなメリットです。
例えば、ヒノキやヒバといった木材には、「ヒノキチオール」という強力な抗菌成分が含まれています。この成分が、まな板表面での雑菌の繁殖を抑制してくれるのです。
素材そのものがもつ力と味わい
木のまな板は油分を適度に含んでいるため、水切れが良く、正しく扱えば清潔な状態を保てます。
使用後にしっかり乾燥させることが前提ですが、素材そのものが持つ力で衛生を保とうとするのは、自然素材ならではの頼もしい特徴です。
使い込むほどに味わいが増し、キッチンに温かみを与えてくれる見た目の美しさも、長く愛用したくなる理由の一つです。
木のまな板のデメリット
多くの魅力がある木製まな板ですが、「重さ」と「手入れの手間」はデメリットです。
厚みと重み
木製まな板はプラスチック製に比べて厚みがあり、しっかりとした重さがあります。
重さは、調理中にまな板が動かず安定感があるというメリットにもなりますが、シンクで洗う時や棚に収納する際には、その重さが負担に感じられるかもしれません。
特に力の弱い方や、手軽さを重視する方にとっては、扱いにくさを感じる可能性があります。
手入れに手間がかかる
木は水分を吸収しやすいため、使用後はすぐに洗浄し、しっかりと乾燥させる必要があります。濡れたまま放置してしまうと、黒ずみやカビが発生する原因となってしまいます。
プラスチック製のように、食洗機で丸洗いしたり、気軽に漂白剤を使ったりできない製品がほとんどです。
道具を育てることを楽しみと思えるか
また、急激な温度変化は反りやひび割れを引き起こすため、直射日光に当てるのは避けなければなりません。風通しの良い日陰で、木目を立てて乾かすのが理想的な方法です。
このような日々の丁寧な手入れを「面倒」と感じるか、それとも「道具を育てる楽しみ」と捉えるかで、木製まな板への満足度は大きく変わってきます。
木のまな板は不衛生?カビさせない正しい使い方
「木のまな板は水分を吸うから不衛生になりやすい?」という心配になる人もいるはずです。しかし、正しい使い方をすれば、木製まな板を衛生的に保つことはできます。
まずは、ヒノキのような天然の抗菌成分が含まれているまな板を選ぶのがおすすめです。まな板自体が雑菌の繁殖を抑える力を持っているからです。
そして、カビや黒ずみの主な原因は、洗い残した汚れと、その後の不十分な乾燥です。これらの原因を作らないための正しい使い方を習慣にしましょう。
肉や魚を切った後は特に注意
まず、肉や魚を切った後は特に注意が必要です。これらの食材に含まれるタンパク質は、お湯をかけると熱で固まってしまい、木目の溝にこびりついて取れにくくなります。
これが雑菌のエサとなり、悪臭やカビの原因になります。肉や魚を切った後は、必ずお湯ではなく水で洗い流すように心がけてください。
使用後すぐに洗うことを習慣に
洗い方の基本は、使用後すぐに洗うことです。汚れを放置する時間が長くなるほど、雑菌は繁殖しやすくなります。
洗う際は、前述の通りたわしを使い、木目に沿って汚れをかき出すように洗いましょう。この時、まな板の表面だけでなく、側面や裏面もしっかり洗うのを忘れないようにしてください。
重要なのは保管方法
そして、最も重要なのが保管方法です。洗浄後は布巾で水気を完全に拭き取り、風通しの良い日陰で立てて乾かす、このプロセスを徹底します。
湿気の多いシンクの下などに収納するのは絶対に避けてください。壁に立てかけるだけでも良いですが、接地面が乾きにくくなるため、まな板スタンドなどを使って全体が空気に触れるように保管するのが理想的です。
こうした正しい使い方を実践すれば、木のまな板が不衛生になる心配はありません。
まとめ:まな板は木とプラスチックどっちが良い?安全性やデメリットを徹底比較
いかがでしたか?この記事では、まな板は木とプラスチックどっちが良いかという疑問に答えるため、素材ごとの特徴や手入れ方法、おすすめ商品まで詳しくご紹介しました。
どちらの素材にも一長一短があり、絶対的な正解はありません。
ご自身の料理スタイルや衛生面へのこだわり、デザインの好みなどを総合的に考え、納得できる一枚を選ぶことが大切です。
この記事が、あなたにとって「まな板は木とプラスチックどっちが最適か」その答えを見つける手助けとなれば幸いです。
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まな板選びの最適な答えは、個々のライフスタイルや価値観によって異なる
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木のまな板は包丁への刃当たりが優しく、切れ味を長持ちさせる
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プラスチックまな板は食洗機や漂白剤が使え、衛生管理が非常に手軽である
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木製でもヒノキやヒバのように、素材自体が持つ天然の抗菌作用が期待できる
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プラスチック製は、使用による傷からマイクロプラスチックが発生する懸念がある
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木のまな板は表面を削り直すことで、傷や黒ずみを解消し長期間使える
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プラスチックまな板は深い傷に雑菌が溜まりやすく、定期的な買い替えが推奨される
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初期費用はプラスチックが安いが、長期的に見れば木製の方が経済的な場合もある
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木のまな板を使う前は、水で濡らすと食材の色やニオイ移りを防ぐ効果がある
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木を洗う際はスポンジではなく、木目に沿ってたわしで洗うのが汚れ落としに有効
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木のまな板を長持ちさせるには、洗浄後に風通しの良い場所でしっかり乾燥させることが最も重要
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料理の時間を楽しみたい、道具にこだわりたい人には木のまな板が向いている
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調理や後片付けの手間を省きたい、手軽さを最優先する人にはプラスチック製が最適
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近年はゴムやエラストマーなど、木とプラスチックの長所を併せ持つ第3の選択肢も人気