「寿命が短いって噂は本当?」
「レミパンのデメリットは?」
料理愛好家の平野レミさんが監修するロングセラー調理器具、レミパン。しかし、ネット上では「すぐダメになる」という声があり、購入をためらう方もいるはずです。
高価な製品なので、寿命やコーティングの剥がれやすさ、安全性などは気になりますよね。
そこでこの記事では、レミパンはすぐダメになると言われる理由とメリットやデメリット、PFOAなどの安全性まで、詳しくまとめました。
また、長く使うための注意点やレミパン全種類の特徴、過去の販売中止の理由についても解説していくので、レミパンを検討している方は参考にしてもらえると嬉しいです。
- レミパンがすぐダメになると言われる本当の理由
- 使い方で変わるレミパンの寿命と長持ちさせる秘訣
- レミパン全種類の特徴と自分に合ったモデルの選び方
- コーティングが剥がれた時の安全性と正しい対処法
レミパンはすぐダメになる?原因と寿命を徹底解説
- レミパンは本当にすぐダメになる?
- 使い方次第で変わるレミパンの寿命
- 価格以上の価値?レミパンの4大メリット
- 購入前に知るべき3つのデメリット
- レミパンとレミパンプラスはどちらを選ぶべき?
- レミパンの全種類を徹底解説
レミパンは本当にすぐダメになる?
「レミパンがダメになった」「すぐコーティングが剥がれた」などのネガティブな口コミを目にすると、購入を躊躇してしまうのは当然です。
しかし、その噂は本当に事実なのでしょうか。
結論から言うと、レミパンの寿命は使い方に大きく依存し、一概に「すぐダメになる」とは言えません。
フッ素樹脂加工(テフロン加工など)のフライパンは、消耗品である以上、いつかは寿命がきます。
しかし、素材の特性を理解し、少しの配慮を加えることで、寿命を大幅に延ばし、長く快適に愛用することは十分に可能です。
コーティングの劣化を早める行動
多くの場合、「すぐダメになった」という背景には、ユーザーが無意識のうちに行っている、コーティングの劣化を早めるNGな行動があります(劣化を早めるNGな行動については、後の章でお伝えしています)。
使い方次第で変わるレミパンの寿命
では、レミパンの寿命はどのくらいなのでしょうか。
実はフライパンの寿命は、ユーザーの調理習慣やメンテナンスで大きく変わるため、一概に「何年」とは断言できません。
しかし、ユーザーのレビューやメーカーの情報などを総合的に判断すると、レミパンを毎日欠かさず使用した場合、コーティングの性能が目に見えて低下し始めるのは約2〜3年と考えられます。
これは、フッ素樹脂加工フライパンの平均的な寿命とほぼ同じです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
しかし、レミパンのNG行動を避け、製品の特性に合わせた丁寧な使い方を心がけることで、寿命は大きく変わります。
実際、公式サイトのコラムや愛用者のブログなどでは、5年以上、中には7年以上も現役で活躍しているという声もあります。
フライパンの寿命には、以下の3つのステージがあります。
アーリーステージ(初期劣化)
約1年程度がアーリーステージです。高温調理が多いと、表面にごく僅かな変色や、食材が滑りにくくなる感覚が現れることがあります。
ミドルステージ(性能低下)
約2〜3年〜程度がミドルステージです。チャーハンや卵料理などで、明らかな焦げ付きが見られるようになったり、コーティングの部分的な剥離が始まることもあります。
エンドステージ(寿命)
約3〜5年〜程度がエンドステージになります。
広範囲にわたってコーティングが剥がれ、食材が激しくこびりつくようになったり、調理器具としての役割を終える段階です。
ミドルステージへの移行を遅らせることが大切
「もうダメになった」と感じるユーザーの多くは、この「アーリーステージ」から「ミドルステージ」への移行が早い傾向にあります。
逆に言えば、日々の少しの工夫で「ミドルステージ」への到達を遅らせることが、レミパンと長く付き合うための最も重要な鍵になります。
価格以上の価値?レミパンの4大メリット
1万円を超えるレミパンの価格帯は、決して安いとは言えません。それでもなお、発売から20年以上にわたって選ばれ続けるのは、価格に見合う「価値」があるからです。
ここでは、レミパンの4つのメリットを見ていきましょう。
万能性:1台6役の調理法
レミパン最大の魅力は、「炒める」「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」「炊く」という、日常的な調理のほぼ全てを1台でこなせる万能性です。
一般的なフライパンよりもしっかりとした深さがあるため、炒め物や焼き物はもちろん、カレーやシチューなどの煮込み料理、スープ作りにも最適です。
さらに、揚げ物鍋や炊飯鍋としても使えるため、キッチンにいくつも調理器具を揃える必要がなくなり、収納スペースの節約にも繋がります。
利便性:料理中のストレスを解消
「料理愛好家」である平野レミさんのアイデアが詰まったレミパンは、調理中に誰もが感じる「ちょっとしたストレス」を解消してくれる秀逸な工夫が満載です。
有名な「自立する蓋」は、置き場所に困らず、キッチンの作業スペースを有効に活用できます。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
「レミパンプラス」では、ハンドルに内蔵されたマグネットにより、別売りの専用キッチンツールがピタッと付着。
菜箸やお玉の一時置き場として機能し、調理台を汚しません。
効率性:優れた熱伝導で時短調理
本体の素材には、数ある金属の中でも特に熱伝導率に優れたアルミニウム合金が採用されています。これにより、フライパン全体に素早く均一に熱が行き渡り、食材への火の通りが非常にスピーディーです。
焼きムラができにくく、調理時間そのものを短縮できるため、忙しい日々を送る現代人のライフスタイルにマッチしています。
デザイン性:キッチンを彩る存在感
調理器具としての機能性はもちろんのこと、所有する喜びを満たしてくれる高いデザイン性もレミパンが長く愛される理由の一つです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
鮮やかで美しいカラーバリエーションは、キッチンの雰囲気を明るく彩り、日々の料理のモチベーションを高めてくれます。
キッチンインテリアの一部として楽しめる存在感は、他のフライパンにはない大きな魅力と言えます。
購入前に知るべき3つのデメリット
レミパンはたくさんの魅力を備えた優れた調理器具ですが、万能ではありません。
購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、そのデメリットや注意点を事前に正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、レミパンのデメリットを客観的な視点から解説します。
価格:一般的なフライパンとの比較
最大のデメリットは、やはり価格設定ではないでしょうか。1万円を超える価格帯は、数千円程度で手に入る一般的なフッ素加工フライパンと比較すると高価です。
高品質な素材、新潟県燕三条での丁寧な製造工程、そして数々の便利な機能を搭載しているからですが、それでも「フライパン1枚に支払う金額」としては、決してコスパに優れているとは言えません。
寿命:消耗品であるという現実
これはメリットである「多機能性」の裏返しとも言えますが、レミパンのフッ素コーティングは、鉄製のフライパンのように「育てて一生使う」ものではなく、あくまで消耗品です。
特に、炒め物から揚げ物まで、あらゆる調理をレミパン1台でこなそうとすると、コーティングへの負担は必然的に大きくなり、劣化の進行は早まります。
数年ごとの買い替えが必要になる可能性を、コストとしてあらかじめ考えておく必要があります。
重量:調理スタイルとの相性
特に「レミパンプラス」の重量は、蓋を含めると約1,400gになります。
鋳物製のスキレットなどと比較すれば軽量ですが、一般的なアルミ製のフライパン(多くは1kg未満)と比べると、ずっしりとした重さを感じます。
そのため、中華料理のように、食材をダイナミックに煽りながら調理するようなスタイルにはあまり向いていません。
コンロの上に置いたまま、ヘラや菜箸で調理するスタイルが基本となります。
レミパンの全種類を徹底解説
レミパンは、サイズや形状が異なる複数のモデルをラインナップしています。
それぞれのモデルが持つ特徴と得意な調理法を理解することで、あなたのライフスタイルに最もフィットする「最高の相棒」を見つけることができます。
ここでは、現在販売されている主要な5つのレミパンの仕様と魅力を解説します。
レミパン・オリジナル
レミパン・オリジナルは、レミパンシリーズの原点で、発売から20年以上経った今もなお愛され続ける、まさに「元祖」と言えるモデルです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
基本的な「炒める、焼く、煮る」などの万能性はそのままに、後継モデルと比較して約1,100gという軽さが最大の魅力。非力な方でも扱いやすく、シンプルな使い勝手を求めるユーザーから根強い支持を得ています。
蓋はアルミ製で、中央には差し水ができる蒸気穴が設けられているのが特徴です。
価格もシリーズの中では比較的抑えめなため、「まずはレミパンを試してみたい」という入門者にも最適なモデルと言えます。
レミパンプラス
レミパンプラスは、現在のレミパンシリーズの「スタンダード」に位置づけられるモデルです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
オリジナルモデルの万能性を継承しつつ、ユーザーからの声を反映し、数々の「プラスα」の機能が盛り込まれています。
最大の進化点は、レミパン史上最高の耐久性を誇るコーティングです。
アルミニウムの素地にアルマイト加工を施すことで、コーティングの密着性を大幅に向上させ、より長く使えるよう設計されています。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
また、ハンドルに内蔵されたマグネットで専用ツールが固定できる機能や調理中も中身の様子が一目でわかる全面ガラス製の自立蓋など、日々の調理をより快適にするための工夫が満載です。
重量は約1,400gとオリジナルより重くなりますが、利便性と耐久性を備えた、次世代のレミパンです。
レミパンミニ
レミパンミニは、レミパンプラスの便利な機能をそのままに、ぎゅっとコンパクトにした直径20cmのモデルです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
一人暮らしの方や、夫婦二人分の食事、あるいは朝食やお弁当のおかず作りといった「ちょっと使い」に最適なサイズ感。小回りが利くため、ソースを作ったり、少量の野菜を茹でたりするのにも便利です。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
レミパンプラス(24cm)をメインで使いつつ、サブのフライパンとしてレミパンミニを揃えることで、キッチンの調理効率は格段にアップします。
重量も約1,100gとレミパンプラスより軽く、扱いやすいのも嬉しいポイントです。
レミパンワイド
レミパンワイドは、その名の通り、直径28cmという広々としたサイズが特徴のモデルです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
餃子を一度にたくさん並べて焼いたり、家族4〜5人分の炒め物を豪快に作ったり、大きなステーキを焼いたりといった、焼き物・炒め物調理でその真価を発揮します。
レミパンプラスより浅めの設計になっているため、食材の出し入れがしやすく、ホットプレートのような感覚で食卓で使うのにも適しています。
大人数のご家庭や、一度にたくさんの量を作りたい「作り置き派」の方には、レミパンプラス以上に重宝する場面が多いかもしれません。
他のシリーズ同様、コーティングの耐久性や自立する蓋といった基本機能はしっかりと押さえています。
レミパンエッグ
レミパンエッグは、日本の食卓に欠かせない「卵焼き」をより美味しく、より美しく作ることに特化して開発された玉子焼き器です。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
レミパンシリーズで培われた優れた熱伝導性と、高耐久なフッ素樹脂コーティングにより、誰でも料亭のような、ふっくらとして美しい層の卵焼きを作ることができます。
もちろん、卵焼きだけでなく、ちょっとした炒め物やお弁当用のおかず作りにも使える絶妙なサイズ感です。
毎日の食卓に卵料理が欠かせないご家庭にとっては、レギュラーメンバーになること間違いなしの製品と言えます。
レミパンとレミパンプラスはどちらを選ぶべき?
レミパンシリーズで人気なのは、初代モデルの思想を受け継ぐ「レミパン(オリジナル)」と進化版の「レミパンプラス」です。
どちらも24cmという同じサイズですが、価格、重量、そして機能面にいくつかの違いがあります。自分の調理スタイルや価値観に合ったモデルを選ぶために、その違いを正確に把握しておきましょう。
比較項目 | レミパン(オリジナル) | レミパンプラス | どちらがおすすめ? |
---|---|---|---|
価格(税込) | 13,200円 | 14,850円 | 初期費用を抑えたいならオリジナル |
重量(蓋含む) | 約1,100g | 約1,400g | 軽さを最優先するならオリジナル |
コーティング | ふっ素樹脂塗膜加工 | アルマイト・ふっ素樹脂塗膜加工 | 耐久性を重視するならプラス |
ハンドル機能 | なし | マグネット内蔵(ツール取付可) | 調理中の利便性ならプラス |
蓋の仕様 | アルミ製(中央に水差し穴) | 全面ガラス(中が見やすい) | 調理中の視認性ならプラス |
選び方のポイント
耐久性と日々の調理の利便性を最優先するならば、少し高価でも「レミパンプラス」が断然おすすめです。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
レミパンプラスのコーティングは、アルマイト加工(陽極酸化皮膜)という、アルミニウム自体の耐食性・耐摩耗性を高める下地処理が施されています。
これにより、コーティングの密着性が向上し、オリジナルモデルよりも長持ちすると言われています。
また、ハンドルに調理ツールを置ける機能や、中身が見やすい全面ガラス蓋は、小さなストレスを軽減してくれます。
一方で、少しでも軽い方が良い、あるいは初期投資を抑えたいという場合は、「レミパン(オリジナル)」がおすすめとなります。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
300gの重量差は、実際に手に取ると想像以上に大きく感じられます。
基本的な調理性能に大きな差はないため、シンプルな使い勝手を求める方には十分満足できるモデルです。
レミパンがすぐダメになるのを防ぐ長持ちさせる方法と安全性
- レミパンはどこの会社が作っている?
- 品質問題ではなかった販売中止理由の真相
- 安全性は?PFOAは大丈夫?
- コーティング剥がれを招く4つのNG行動
- コーティング剥がれの修理・再コーティングは可能?
- レミパンを使うときの注意点と長持ちさせる方法
レミパンはどこの会社が作っている?
レミパンは、料理愛好家の平野レミさんが監修し、株式会社Remy Kitchenが企画・販売しています。
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そして、実際の製造を担っているのは、新潟県燕市に本社がある老舗キッチンウェアメーカーの和平フレイズ株式会社です。
燕市(燕三条エリア)は、日本を代表する金属加工の産地として世界的に有名です。レミパンは、日本の高い技術力に支えられた製品です。
品質問題ではなかった販売中止理由の真相
2016年頃にレミパンが一時的に姿を消したことがありました。その際に「品質に重大な欠陥が見つかったのでは?」といった憶測が流れました。
しかし、販売中止は製品の品質問題とは一切関係がないと言われています。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
その背景にあったのは、ビジネス上の特許権を巡るトラブルだったようです。
具体的には、レミパンの象徴的な機能の一つである「自立する蓋」の構造に関する特許の取り扱いでした。
当時の製造委託先と、企画・販売元であるRemy(現在の株式会社Remy Kitchen)、そして現在の製造元である和平フレイズ株式会社との間で契約上の見解の相違が生じ、法的な争いに発展したのです。
この特許問題はその後、当事者間の和解によって解決しました。
そして、製造体制を和平フレイズ株式会社に一本化し、製品仕様を一部リニューアルし、販売が再開されたという経緯があります。
そのため、過去の販売中止を製品の品質や安全性と結びつけて心配する必要はありません。
安全性は?PFOAは大丈夫?
フッ素加工のフライパンについては、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)という化学物質の健康への影響を心配する方が多いです。
PFOAは、かつてフッ素樹脂の製造過程で使われており、発がん性などが指摘されてい物質です。しかし、現在の日本では、製造や使用が原則禁止されています。
この点について、レミパンの公式サイトでは、使用しているフッ素樹脂コーティングはPFOAフリーであると明記されています。
そのため、PFOAに関する健康リスクの心配はありません。
また、調理中にコーティングが剥がれて万が一、体内に取り込んでしまった場合でも、使用されているフッ素樹脂(PTFE)は体に吸収されず、そのまま排出されるため、安全上の問題はないとされています。(参照:和平フレイズ株式会社、remy公式サイト)
コーティング剥がれを招く4つのNG行動
レミパンがすぐダメになったと性能低下を実感する最大の要因は、表面に施されたフッ素樹脂コーティングの劣化です。
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
このコーティングは、特定の条件下ではダメージを受けやすい性質も持っています。
特に以下の4つの行為はコーティングの寿命を著しく縮める「NG行動」として知られているため注意が必要です。
過度な高温調理(空焚き・強火)
フッ素樹脂コーティングの耐熱温度は、約260℃とされています。
しかし、これはあくまでコーティング自体が分解を始める温度であり、それ以下の温度でも劣化は進行します。
特に200℃を超える高温調理を繰り返すと、コーティングの分子構造が徐々に破壊され、非粘着性能(滑りやすさ)が失われていきます。
レミパンは熱伝導率に優れたアルミニウムを素材としているため、強火で加熱すると、あっという間に表面温度が200℃を超えてしまいます。
「調理は中火以下で」と推奨されているのは、このためです。
硬い調理器具による物理的な傷
金属製のヘラやお玉、ターナーの使用は、コーティング表面に目には見えない微細な傷を無数につけます。
この小さな傷が起点となり、調理や洗浄を繰り返すうちに、そこからコーティングが剥離していく「クラック」と呼ばれる現象が発生します。
必ず、先端がシリコンや木、耐熱性プラスチックでできた、角の丸い調理器具を使用することが推奨されます。
調理後の急激な温度変化
調理直後の熱いフライパンを、冷たい水で「ジュッ」と急冷する行為は避けるべきです。
これは「ヒートショック(熱衝撃)」と呼ばれ、金属本体と表面のコーティング材の熱膨張率の違いから、両者の間に強力なストレスを発生させます。
このストレスが繰り返されることで、コーティングの密着力が弱まり、最終的には剥離の原因となります。
フライパンが自然に冷めるのを待つか、どうしてもすぐに洗いたい場合は、水ではなくお湯を使うことで、ダメージを大幅に軽減できます。
塩分や酸の長時間放置
調理した料理をフライパンの中に入れたまま長時間保存することも、コーティングの劣化を促進します。
料理に含まれる塩分や、トマトソース・酢などに含まれる酸は、フッ素樹脂の微細な孔(あな)に浸透し、コーティングとアルミニウム本体の密着を弱める化学反応を引き起こす可能性があります。
調理後は速やかに別のお皿や保存容器に移すことを習慣づけましょう。
また、から揚げや天ぷらなどの揚げ物調理は、180℃~200℃という高温状態が続くため、コーティングへの負荷が非常に大きい調理法です。
日常的に揚げ物に使用すると、他の調理法に比べて寿命が短くなる傾向があることは避けられません。
コーティング剥がれの修理・再コーティングは可能?
一度剥がれてしまったレミパンのコーティングを元に戻したい、と考える人もいるかもしれません。
しかし、残念ながら製造元である和平フレイズでは、再コーティングのサービスは行っていません。(参考:和平フレイズ株式会社より)
引用画像:Remy kitchenより(以下同様)
製品の構造上、新品同様の品質で再加工を行うことが困難なためです。
一部、フライパンの再加工を請け負う専門業者も存在しますが、費用がかかる上、仕上がりの品質が保証されない場合もあります。
コーティングの剥がれは寿命のサイン
フッ素コーティングの剥がれは、いわば「寿命のサイン」です。
安全に美味しく料理をするためにも、焦げ付きがひどくなってきたら、修理ではなく買い替えを検討するのが現実的な選択と言えます。
レミパンを使うときの注意点と長持ちさせる方法
レミパンを少しでも長く、快適に使うためには、日々のちょっとした心がけが重要です。これまでに紹介した内容の総まとめとして、長持ちさせる秘訣をチェックリストにしました。
レミパン長持ちの秘訣10か条
- 火力は必ず中火以下で使う
- 絶対に空焚きはしない
- 調理器具は木製かシリコン製を選ぶ
- 調理後、熱いまま水で急冷しない
- 作った料理を入れっぱなしにしない
- 洗う時は柔らかいスポンジを使う
- スチールたわしやクレンザーは使わない
- 他の鍋やフライパンと重ねて収納しない
- 揚げ物での使用頻度を減らす(可能であれば)
- 焦げ付いたら重曹などを使って優しく落とす
これらのポイントを実践するだけで、コーティングの持ちは格段に変わってきます。特に「強火・急冷・金属ヘラ」の3つを避けるだけでも、大きな効果が期待できます。
まとめ:レミパンはすぐダメになる?本当の寿命と長持ちさせるコツを徹底解説
いかがでしたか?今回はレミパンはすぐダメになるという噂の真相について、多角的に掘り下げてきました。
解説した通り、レミパンがすぐダメになる最大の原因は、強火や急冷といった使い方にあります。
日々の少しの心がけで、その寿命を数年単位で延ばすことは十分に可能です。
レミパンの購入を考えている方の参考になれば嬉しいです。
- レミパンがすぐダメになるのは使い方に原因があるかもしれないと考える
- コーティングの寿命は通常2〜3年、丁寧に使えば5年以上も可能と知る
- コーティングを傷める主な原因は強火、空焚き、急冷、金属ヘラの4つ
- 熱伝導が良いので調理は中火以下を基本とし、強火での使用を避ける
- 調理後は自然に冷ますかお湯で洗い、急激な温度変化を与えない
- 調理器具は必ずシリコン製や木製のものを選び、表面を傷つけない
- レミパンでの揚げ物は高温になるため、コーティングの劣化を早めやすい
- 料理を長時間入れたままにせず、調理後は速やかにお皿へ移す
- 現在のレミパンはPFOAフリーで、万が一剥がれても安全とされている
- メーカーによる再コーティング修理は不可のため、劣化したら買い替えを検討する
- 買い換えるなら耐久性が向上したレミパンプラスという選択肢もある
- レミパンは日本の高い技術で作られた製品であり、品質管理は徹底されている
- 過去の販売中止は特許問題が理由であり、製品の品質とは無関係
- メリットとデメリットを正しく理解し、消耗品として割り切ることも大切
- 日々の少しの心がけで寿命は延びるので、丁寧な使用を習慣にする